以前の記事で女性と深い関係を築きたい男性は、「会話」の質を重視して「会話」に時間をかけることが重要だという話をさせて頂きました。
なぜ、女性と深い関係を築くのに「会話」が必要なのかというと、女性自身が男性との関係を築くために「会話」を重視しているからです。
このような話をすると、下記のようなことを考える男性もいるかもしれません。
「なんで男が女に合わせて会話を重要視しなきゃいけないんだ!」
「おしゃべり好きな女性が多いのは分かるけど、おしゃべりが苦手な男性だって多いぞ!」
「俺はトークじゃなくて、トーク以外の面で自分の魅力を出して女を落としてやるぜ!」
確かに、会話が苦手な男性もいるでしょうし、トークよりも自分の魅力を出せるアピールポイント(容姿など)をお持ちの男性もいることでしょう。
しかしながら、女性は「会話」をすることを好む性格であり、「会話」を基盤として積極的に人間関係を築いていこうとする性質を持っていることは紛れもない事実です。
ならば、そのような「女性の性質」に合わせて、男性は行動をする必要があります。
ではなぜ「男性は女性の性格や性質に合わせて行動すべき」なのでしょう?その答えは「いつの時代も男性は女性から選ばれる立場にあるから」です。
【人間の性比には偏りがある】ライバルたちが多い男に猶予はない!
ここで「性比」について考えましょう。
「性比」とは「生物における雄と雌の割合」です。
実は、人間における出生時の性比は、時代や地域にかかわらず「男:女」=「105:100」で、男の数の方が女よりも多いのです。
となると、人間は生まれた時点で、女性が100人いるとすれば男性は105人、女性が100万人いれば男性は105万人、女性が1,000万人いれば男性が1,050万人です。
このような「男性が女性よりも多い」状況下では、当然のことながら、男性は恋愛や結婚において苦戦を強いられることは明白です。
極端な話をすれば、[男:女=1,050万人:1,000万人]で考えると、女性1,000万人と男性1,000万人がそれぞれ付き合ったとすれば、残り「50万人」もの男たちが単身の状態で溢れてしまいます。
つまり、世の中は「男性各一人に必ず女性各一人が付き合う」ような優しい環境ではなく、性比から考えて、女性とお付き合いできない男性が必ず溢れるようになっているのです。
ちなみに、日本人の性比は、50代後半の男女で統計を取ると「男:女=1:1」に最も近づきます。
そして、男女の統計年齢が60歳以上になると男女比が逆転し、女性の数は男性の数を上回ります。なぜ60歳以上の男女になると、女性の方が多くなるのかというと、当然のことながら「男性は女性よりも平均寿命が短い」からです。
日本人は60歳を超えると、年齢に比例して亡くなる男性の数も増えていき、結果的に寿命が長い女性の比率が増えるというわけです。
ということは、男は最も女性を求める10代以降に、多くのライバル男性たちを蹴落として、意中の女性に選ばれるために(意中の女性を手に入れるために)必然的に「努力」しなければいけないのです!
でないと、努力を怠った男たちは女性を手に入れることができない「溢れる側」の男に成り下がってしまうのです!
かつ、ライバルの多い男たちが女性と深い関係を築くのに、時間をかけて遠回りする猶予はなく、絶対的に「スピード」が勝負です。
ですから、男性が女性と深い関係を築きたいなら、今までに説明した女性の性格や性質を十分に理解した上で、あくまでも女性を主体として男性は行動することが一番の近道だと言えるのです。
つまり、「会話」によって男女の関係を築きたがる女性に合わせて、男性も「会話」重視で男女関係を築くことが最も効率的でスピーディーなのです。
一見、会話の積み重ねによる人間関係の構築は時間がかかるように思ってしまいますが、「急がばまわれ」の信念で行動することが最も効果的で効率的だと言っていいでしょう。
大事なことなので、もう一度繰り返します。
男性は女性よりも数が多いですから、男性はライバル男性と差をつけ、女性に選ばれるような魅力的な男にならなければ、女性とお付き合いができない男性がいとも簡単に溢れてしまいます。
だから男は意中の女性を手に入れるために努力が必要です。
【トーク力を磨く前にすべきこと】人は第一印象がとっても大事!
「では、頑張って会話を盛り上げて女性と深い関係になろう!」と思って、トーク力を磨くためにいろいろな本やネットの記事を読み漁ろうと考える方もいるでしょう。
いえいえ、まずトーク力を磨く前の大切な準備があります。
それは、自分の見た目、つまり、相手に与える自分の「第一印象」がいいか悪いかを考えなければいけません。
というのも、女性に対する男性の第一印象が悪いと、男性の会話スキルがいくら高くても意味がないからです。
なぜ「会話」の中身よりまずは「第一印象」を重視すべきなのか、心理学的に(あくまでも論理的に)その理由を探っていきましょう。
【①メラビアンの法則】話し手の持つ視覚情報が聞き手に大いに影響を与える心理
「メラビアンの法則」とは、会話時に話し手が聞き手に与える印象において、最も影響力を持つのが「視覚情報(表情、態度、目線、しぐさなど)」であるという心理的概念です。
「メラビアンの法則」における実験で示された、聞き手に対する各項目の影響力は以下の通りです。
≪話し手が聞き手に与える情報の影響力≫
・視覚情報(相手の態度、表情、目線、しぐさ) 55%
・聴覚情報(相手の声の大きさ、トーン、話す速さ、話し方) 38%
・言語情報(相手の会話内容、言葉) 7%
つまり、人が他者と会話をするとき、話し手の態度、表情、目線、しぐさなどの「視覚情報(見た目から得る情報)」が最も聞き手に影響を与えるというのです。
なんと、会話の内容そのものについては、相手に及ぼす影響力は10%を切ります。
例えば、相手が誰かを褒めるのに、怒ったような表情で「君はすばらしい」と言ったらどう思いますか?
相手が誰かに感謝の気持ちを伝えるのに、機嫌が悪そうな表情で「ありがとう」と言ったらどう思いますか?
表情と言葉の内容が合っていない時、おそらく誰一人として話し手の言葉を言葉通りの意味として受け取る人はいないでしょう。
つまり、この「メラビアンの法則」は、二者の会話において「目から入る情報」が相手に多大な影響を及ぼすことを明らかにしたのです。
【②ハロー効果(認知バイアス)】人間の偏見や先入観の原因となる心理
「ハロー効果」とは社会心理学の用語で、ある対象を評価する際に、その対象が持つある目立つ特徴によって、他の特徴の評価が歪められる現象のことを言います。
同様の現象は、心理学において「認知バイアス」とも言われます。
「ハロー効果」には、「ポジティブ・ハロー効果」と「ネガティブ・ハロー効果」があります。
「ポジティブ・ハロー効果」とは、ある対象を評価する際に、ある目立つ特徴が好意的であれば、他の特徴も好意的に捉える現象であり、一方で、「ネガティブ・ハロー効果」とは、ある目立つ特徴が嫌悪感を抱くものであれば、他の特徴もマイナスイメージに捉えてしまう現象です。
例えば、最も身近にある「ハロー効果」としては「学歴」による先入観が挙げられます。
学歴が高い人に対しては、実際に事実を確認する前に「仕事において有能である」という評価をしやすいでしょうし、反対に、学歴が低い人に対しては、「仕事において有能ではない」という評価を下しやすいでしょう。
つまり人間とは、最初に得た情報がポジティブ(ネガティブ)なものであれば、その人の他の情報もポジティブ(ネガティブ)なイメージとして受け取りやすい生き物であり、先入観や偏見で相手の評価を決めやすいというわけです。
【③初頭効果】最初に抱く(いいor悪い)イメージが強く残る心理
「初頭効果」とは、最初に与えられた情報が後の情報に影響を及ぼす心理効果のことを言います。
例えば、知らない飲食店を知人から紹介してもらった時、その知人が「この前行った店は店員の態度が悪かった」と言っているのを聞けば、その店を一度も利用したことがない人でも、その店に対してマイナスイメージを抱く人がほとんどでしょう。
逆に、その知人が「この前行った店は店員の態度がとてもよかった」と言っているのを聞けば、その店に対してプラスのイメージを抱く人がほとんどでしょう。
このように、聞き手が最初に得た情報のイメージの良し悪しが後に強く残ってしまうことが、「初頭効果」の作用だと言えます。
【人間の心理とは?】人間は「第一印象」に影響を受けやすい生き物である!
よく「第一印象は相手と会って最初の10秒以内で決まる」と言われます。
「10秒以内」という短い時間でできる会話なんて「あいさつ」くらいでしょう。
つまり、ほとんどの言葉を交わすこともなく、人は相手の第一印象をほぼ「見た目」や「雰囲気」で決めてしまうものなのです。
人が相手に抱く第一印象は、例えば、以下の通りです。
・「明るい」or「暗い」
・「爽やか」or「不潔」
・「優しい」or「怖い」
・「真面目」or「不真面目」
これらの評価が、相手と会話をしっかり重ねるまでもなく、初見でほぼ決まってしまうというわけです。
でも人はなぜ、時間をかけて多くの情報を得た上で、相手の本質や性格を理解しようとしないのでしょう?
それは、先に説明してきた通り、人間の心の中で無意識レベルに働く作用(心理効果)のせいです。
【①メラビアンの法則】が働き、主に、話し手の態度、表情、目線、しぐさなどの視覚情報が、言葉(会話)以上に影響して、聞き手が話し手に抱く感情や評価を早い段階で決定付けます。
【②ハロー効果(認知バイアス)】では、【①メラビアンの法則】による視覚情報で抱く(プラスもしくはマイナスの)イメージが、まだ相手のことをよく分かっていないにもかかわらず、相手の性格や他の特徴のイメージを勝手に作り上げます。
そして【③初頭効果】によって、【①メラビアンの法則】と【②ハロー効果(認知バイアス)】で生み出された、相手に対して偏見にも近いイメージが強く自分の心に残ってしまい、その(偏見に近い)イメージが、あたかもその相手の人間性や性格であるかのように思ってしまうのです。
人間とはそもそも、(悲しいかな)相手と会話をしっかり交わす前に、「見た目で相手に対して先入観や偏見で勝手なイメージを作りやすい」生き物なのです。
ですから、人が人と会話して人間関係を築くためにも、まずは「イメージ情報(第一印象)」をよくすることが非常に重要になるのです。
【女性が男性に対して抱く第一印象とは?】「第一印象」って何で決まる?
人間関係を築く上で、話の内容よりも相手に与える「イメージ情報」が重要であることは理解して頂けたと思います。
では、相手に与える「イメージ情報」、つまりは「第一印象」とは具体的にどのような項目で決まるのでしょう?
二者が信頼できる人間関係をまだ築けていない場合、第一印象は「清潔感」「表情」「声・しゃべり方」の3つの項目でほぼ決まると言っていいでしょう。
というのも、人の「清潔感」「表情」「声・しゃべり方」は、その人のイメージをマイナスにもプラスにも変えるほどの多大なる影響力を持っているからです。
【清潔感】男女関係に発展する前の基礎となる「人間関係」をまずは築こう!
男女関係において、男性が「第一印象」で最も重要視すべきは「清潔感」です。
まぁ、男に「清潔感」が重要であることは言うまでもありませんが、「清潔感」は「男女関係において」というよりも、人が社会生活を円滑に営む上でも非常に重要です。
みなさんは「スメルハラスメント」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
「スメルハラスメント」とは、臭いによるハラスメントであり、体臭、タバコ、香水による臭いで周囲の人に不快な気持ちを抱かせることです。
「スメルハラスメント」という言葉があるように、人の「臭い」は時に人間の円滑な集団生活を邪魔し、ひどいときには人間関係をもたやすく壊すことだってあります。
やはり、誰もがワキガ臭のきつい人と一緒にいたくないわけですから、当然、臭い人とは仕事どころか一緒に集団生活さえ送ることができません。
なぜ人間は(男、女に限らず)「清潔感」をこれほどまでに重要視するのでしょう?
それは、「清潔感」の有無が、その人がちゃんと「人間的な生活を送れているかどうか」の一つの基準となるからです。
清潔感がない人とは、つまりは「不潔な人」です。人が「不潔」になるのは、人間的な(文化的な)生活を送れてないからです。
お風呂に入ること、歯を磨くこと、衣服を清潔にすること、などの最低限人間としてすべきことができていないから「不潔」になるのです。
あわせて、「不潔な人」は、その不潔さが周りの人に与える影響(主に不快感を他人に与えること)を一切考えていません。
つまり、「不潔な人」は他者に対する思いやりが欠けているとも言えます。
人は、人間的な生活さえ送れずに、さらに、他人に対する配慮もできない「不潔な人」と一緒に、社会の中で一緒に集団生活は送れないと考えます。
だから、人は「清潔感のない人間」と距離を置きたがるのです。
そもそも、まずは「人間関係」があっての「男女関係」です。
清潔感のない男性は、女性から「男女関係」どころか、「人間関係」さえ築けないという烙印を押されてしまいます。
ですから、「人間関係」を深めた先にある「男女関係」にたどり着きたい男性は、絶対的に「清潔感」を重要視しなければなりません。
男性は「清潔感」を持ってこそ、女性と対等に会話をすることが許されるのです。
また、「清潔感がない(不潔である)」というマイナスイメージは、男性の他の要素(特徴や性格)もマイナスにしてしまいます。
[清潔感がない]→[だらしない]→[不真面目]→[仕事ができない]→[経済力がない]というように、「不潔であること」は女性が嫌悪感を抱くようなマイナスイメージを男性に与えて、第一印象が非常に悪くなるのは必至です。
【表情】女性にポジティブなイメージを抱かせる「笑顔」は必須だ!
【①メラビアンの法則】でも説明しましたが、話し手の態度、表情、目線、しぐさなどの視覚情報が、言葉(会話)以上に相手に影響します。男性の表情から、女性はいろいろな視覚情報を得るのです。
例えば、[怖そうな表情]の男性に対しては[乱暴で気が短い印象]を女性は抱くでしょうし、[無表情]の男性に対しては[暗くて面白くない印象]を女性は抱くでしょう。
では、逆に[笑顔が多い]男性に対して、女性はどういう印象を抱くでしょう。
そもそも、人間の「笑顔」はポジティブなイメージしかありません。
ですから、ポジティブなイメージを持つ「笑顔」が、先に説明した「認知バイアス」や「初頭効果」によって、男性が持つ他の特徴や情報を(多少それらがネガティブなイメージを持っていたとしても)、ポジティブなイメージに変えてくれることでしょう。
例えば、男性が「笑顔」でいることで以下の様な印象を相手に与えることが可能です。
・性格が優しそう(温厚そう)
・性格が明るそう
・器が大きそう(寛大そう)
・周りの人に優しそう
・周りの人に慕われてそう
これらのポジティブなイメージは、その後、男女の関係を円滑に築くことに大いに役立ちます。
つまり、男性が効果的に女性に対する「第一印象」をよくしたいならば、「笑顔」は絶対的に不可欠な条件になるというわけです。
ちなみに、「表情」とは少し離れますが、顔の髭や眉もちゃんと整えておくことで「清潔感」を女性に効果的にアピールできます。
【声・しゃべり方】「適度な音量」「声のキーの低さ」「適度なしゃべりのスピード」が男の評価を上げる!
【①メラビアンの法則】では、主に視覚情報ばかりを説明してしまいましたが、忘れてはいけないのが「聴覚情報(相手の声の大きさ、トーン、話す速さ、話し方)」です。
「メラビアンの法則」において、聴覚情報が相手に与える影響力は「38%」と高い結果が出ています。
ですから、「笑顔」と同様に男性の「声」によっても、女性は様々な印象を抱く(イメージを持つ)というわけです。
女性は、男性の声が(適度に)大きければ「ハツラツとして元気な印象」を抱きますし、男性の声の低さで「男らしさ」を感じますし、男性のしゃべるスピードが適度であれば「落ち着いている印象」を抱きます。
逆に、男性の声が小さければ「自信がなさそうな印象」や「臆病な印象」を、男性の声が高ければ「頼りない印象」を、男性のしゃべるスピードが速ければ「落ち着きがない印象」を、女性は抱きやすいでしょう。
女性は、男性の話し方によって男性の性格や人間性をイメージし察知しようとするんですね。
そもそも女性は「男性の低い声」が好きです。
男性の声が低いほうが女性の記憶に残りやすく、また、男性の声の低さが交際・結婚相手の基準になることがとある研究で分かっています。
「男は目で恋をし、女は耳で恋をする」とよく言われますが、まさにその通りというわけです。
女性が男性の声に対して敏感に反応するのは、女性の脳が言語処理能力にすぐれており、かつ、左右の脳を繋ぐ神経が発達しているために、「言語」と「感情」が強く結びついているからだと考えられます。
簡単に言えば、女性は「声」や「話」で、様々な感情を抱きやすい性質を持っている、というわけです。ですから、男性は男性自身が思う以上に、女性が男性の「声」や「しゃべり方」を意識していることをしっかりと理解した上で行動しなければならないのです。
まとめ
「目は口ほどにものを言う」なんて言いますが、まさに「言葉の情報より視覚情報の影響力が強い」ことを表現している言葉です。
男性が女性と会話をするとき(特に初対面の時や、そこまで親しいとは言えない時)、兎にも角にもまずは「第一印象」をよくして、ポジティブな視覚情報や聴覚情報を女性に与えることが、その後親密な男女関係を築く上で非常に重要です。
女性に対する男性の「第一印象」が悪ければ、男女関係を築く以前に、人間関係を築くことさえも難しくなります。
また、一度女性にネガティブな印象を与えてしまうと、そのイメージを挽回するのはかなり難しくなることを男性は理解しておきましょう。